こんにちは!ニッピ機械です
今回は丸刃の研ぎ方(その②)についてご紹介致します。
刃の研ぎは機械の漉き性能に直結する最重要な作業です。
今回ご紹介するのは刃を交換した際にする「刃付け研磨」になります。
刃が欠けた状態で使用するといわゆる虎刈り模様になります。
またこれからご紹介する裏刃研ぎをしないと漉いている最中に革が送側に引っ張られ必要以上に漉けたり、虎刈り、最悪革が破れたりしてしまう事がありますので、正しい手順とお手入れで快適な漉きをしましょう!
研ぎを始める前に
研磨にあたって使用する付属工具は以下の通りです
①ドレッサー
②棒砥石
③ウォームハンドル(刃を左右に移動させるハンドル)
※ついていない場合のみ
手順(新品丸刃の場合)
①丸刃を回転可能な位置で最大限バックさせます。(右側に寄せる)
押え金と約2mm強ほど離れます。
②砥石を刃に近づけてゆっくりと当てていきます。
③刃先まで研磨します。
④棒砥石で裏刃を取る
棒砥石を刃先の先端に当てるように
丸刃に対して約15度程度の角度です。
棒砥石を当ててる感覚としてはザラザラがサラサラに変わると裏刃がとれている目安です。
当て方としては押し当てずに置く程度の固定です。
⑤砥石を離します。
⑥基準押え金と刃先の距離が0.5mm程度まで刃を近づける。
⑦砥石を刃に近づけてゆっくりと当てていきます。
⑧刃先まで研磨するまで研ぎ続けます。(刃先端に油性マジックで線を書き入れ、その線が消えると刃先まで研げています。)
研磨中に砥石表面が黒くなってきます。
これは研磨の際に出る鉄粉が砥石に付着して黒くなるので、定期的にドレッサーでドレス作業をして下さい。
⑨棒砥石で裏刃を取る
棒砥石を刃先の先端に当てるように
丸刃に対して約15度程度の角度です。
棒砥石を当ててる感覚としてはザラザラがサラサラに変わると裏刃がとれている目安です。
当て方としては押し当てずに置く程度の固定です。
⑩刃先まで研磨できたら革や紙で軽く当て試し漉きをしてください
研ぐときの注意点
・砥石を刃に強く当てすぎると刃先が熱で変形する可能性がありますのでご注意下さい。
・裏刃を取る際は必ず防刃手袋などを着用して手が切れないよう保護して下さい
続きまして、砥石の設定です。
下の画像のようになっておりませんか?
↑は研磨用アームが研磨用ボディの奥まで入っています。
奥まで入っていると基準位置ではないので、刃のつき方が変わってきます。
実はこの研磨用アームと研磨用ボディは差し込みの距離が決まっております。
しかも製造番号によって変わっております。(もう70年以上漉き機を生産しておりますので)
当社の漉き機を中古で入手された方も多いかと思います。
そこで製造品番に応じてアームとボディに入れるスペーサーを作りました。
このことによりお客様によって砥石の位置を出荷時と同様にしていただくことが可能となります。
そして、WEBSHOPでの購入特典としてこのスペーサーをプレゼントすることにいたしました!!
丸刃と砥石をセットで購入いただければ会員登録の際に記載いただいた製品番号に応じて、スペーサーを同梱させていただきます!!
ご注意:研磨用ボディと研磨用アームのスペースをお問い合わせいただきましても、回答いたしませんのでご了承ください。
また、スペーサーのみの販売もいたしませんのでご了承ください。